サラリーマンが開業へ 専従者給与と配偶者控除




脱サラして、個人事業を開業するとしよう。

通常は、社会保険に加入しているはずだから、本人は健康保険を、任意継続にするか、国民健康保険にするか、選択することになる。ここで、配偶者(妻)がいたとする。健康保険は、扶養の数に関係なく、給料の金額(月額報酬)で保険料が決まる。

このことをちょっと覚えておいて、専従者給与と配偶者控除のどちらを選択するかである。専従者給与とは、簡単にいうと、個人事業で妻に給料を払うこと。配偶者控除は、給料を出さずに、38万円の所得控除を使うこと。どちらがいいのか。

開業した当初から、いきなり儲けがでることは少ない。初期投資があるので、最初の年は赤字になるだろう。そういった場合、どちらでも大差ないように思うが、健康保険料に影響がある。健康保険の配偶者で加入するには条件がある。

例えば、収入の半分以下であったり、年収130万円までであったり。個人事業の場合、この収入が売り上げなのか、所得なのか、この判断が難しいので役所に確認する必要がある。

さて、もし個人事業で赤字で、経費がいらない=専従者給与がいらない、それなのに支払ったせいで、健康保険の扶養からはずれる=妻が国民健康保険に加入、となると無駄な保険料の支払いが発生する。

つまり、専従者給与にするか配偶者控除にするかは一概には言えないのだけれど、初年度が赤字になりそうであれば、配偶者控除のほうがいいと思われる。

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