相続専門税理士法人が実践する 相続税申告書 最終チェックの視点




この本は、完成した相続税申告書が正しいのかどうかをチェックする視点で書かれているという意味で、申告書のポイントがわかりやすい。誤字脱字があるのでわかりにくい箇所もある。

また、ネットのチェスターのサイトに同じような内容があるので、わざわざ購入する必要がないかもしれない。

はじめから読んで、最後の問題をチェックすると、少しは相続税実務の流れがわかると思う。

ただし、与えられた資料から読み取るという意味では、2時間ドラマで犯人を見つけるのと同じ、ある意味簡単な状況。

実際は、あらゆるケースを想定しつつ、できるだけもれなく財産等の情報を収集し、ミスなく計算・申告することが必要になる。

この本を読んでも申告書を作成できるようにはならないけれど、申告書を提出する前にもれがないか、ミスがないか、といった程度のチェックする能力はちょっと向上すると思う。

※コラムの中にはチェスターの宣伝っぽい文章があるので、もう少し相続税実務に有用な内容ならよかった。

ちなみに、これは本の中の話であえてわかりやすい事例を挙げているだけだと思うけど、もしチェスターのスタッフが本の中のレベルだとすると、かなりレベルが低いスタッフを雇っていると思う。税理士試験の相続税法に合格していなくても、相続税関係の本を1冊でも読めばわかるようなこともできていない低レベル。そのくらいの低レベルのスタッフしかいなければ、しっかりチェックしないと安心して申告できないと思う。

スタッフにこの本を読ませて仕事を始めさせるのにはいいかも。難しい論点は別にしても、初歩的な論点を間違えるようでは相続税の申告作業に向いてないと思う。

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